chevron_left

「旅行」カテゴリーを選択しなおす

cancel

カップル世界一周ブログ村 トップ

help

カップル世界一周ブログ村 注目ハッシュタグ

  • 1位

    退屈な花の、名誉回復の一枚──ブーゲンビリア再考 文字数:1756

    退屈な花の、名誉回復の一枚──ブーゲンビリア再考ブーゲンビリアには、どこか“便利な美しさ”がある。道ばた、公園、塀越しの家。南国にいれば、ほぼ毎日どこかで出会う花。それゆえに、ありがたみを失っていた。「ああ、またか」「鮮やかだけど、飽きる」「実は葉っぱなんだよな」そう思っていたことを、私は認めざるを得ない。しかし、今日のこの写真は違った。まるで舞台照明を浴びた女優のように、ブーゲンビリアが紫のドレスをまとって、堂々とこちらを見返してきたのだ。葉の陰から差し込む光が、花びらを透かし、ただの色ではなく、深度を与えていた。背景の玉ボケすら、まるで後光のように花を囲み、「ねえ、わたしってこんなにきれいだったのよ」とでも言いたげだった。日常に埋もれた美は、ときに“再発見”を要求してくる。このブーゲンビリアは、その再...退屈な花の、名誉回復の一枚──ブーゲンビリア再考文字数:1756

  • 2位

    バリ風のパイプオルガン 文字数:1619

    バリ風のパイプオルガンこの浜に並んだ小舟たちを、ただの漁船と見なすには、あまりに整っている。白く、滑らかに磨かれた船体。空に向かってすっと立ち上がる色彩の旗。赤、青、白――そのリズムはまるで、音階を持った風の管。ここはバリの浜辺。けれど目を閉じれば、たしかに聴こえてくる。風が弾く、海のオルガン。波が押し寄せるたびに、船体が軋み、帆が震え、風の通り道が音を生む。水平線の先からやってきた光が、その音に呼応するように海面を撫で、空の雲さえも音符のように並ぶ。一艘の船が沖に浮かんでいる。その姿はまるで、今しがたこのパイプオルガンから送り出された音のようだ。バリには楽器が多い。ガムラン、ケチャ、リンディック。けれど、この浜辺の船たちもまた、一日を締めくくる夕暮れのための音楽隊だったのかもしれない。誰もそれを聴いたと...バリ風のパイプオルガン文字数:1619

  • 3位

    天空にて──バリの凧揚げ大会を見上げて 文字数:1611

    天空にて──バリの凧揚げ大会を見上げて空を見上げることは、ときに祈りに似ている。バリ島のとある午後。凧揚げ大会の日、空には赤白の機影がいくつも浮かんでいた。どこかミサイルにも似たかたち、しかし表情は凛々しく、それはむしろ“逆重力の神々”に思えた。勇壮。遠くから聞こえる掛け声と、手元の風を読む真剣な眼差し。それは戦でも祭でもある。のどか。足元では子供が飴をしゃぶり、老女が笑って見守っている。風はただ、平等に吹く。少し命懸け。大凧をあげる者たちは、高台や屋根の上にのぼり、糸が切れれば、凧は墜ちる。落ちるのは凧だけとは限らない。けれどそのすべてを含んで、空のうえの凧たちは、解き放たれている。風の導くままに、けれど決して千切れないように。これは風との共演であり、重力から一時だけ逃れた者たちの舞いなのだ。見上げてい...天空にて──バリの凧揚げ大会を見上げて文字数:1611

続きを見る

続きを見る

続きを見る

続きを見る

「旅行ブログ」 カテゴリー一覧(参加人数順)