「インカ」マチュピチュの遺跡で見た太陽神殿の輝き 文字数:2631
バラ品種「インカ(Inka)」。その名のとおり、南米の古代文明「インカ帝国」にちなんで名づけられた、鮮烈な黄金色のハイブリッド・ティー(HT)ローズである。タンタウ社(Tantau)によって1978年に作出された。まさに太陽が地上に降りてきたかのような輝きを放つ「インカ」の花をとらえたショットで雨上がりの花弁には微かに水滴が残り、周囲の緑葉とのコントラストがいっそう鮮やかさを引き立てている。背景が暗めに沈んでいるのに対して、このバラの明度は際立っており、どこか聖性すら帯びている。まるで雲を抜けた光の柱のようだ。この品種名「インカ」が与えられた理由は、その色彩にあると言われている。かつてアンデスの山々に築かれたインカ帝国では、太陽は神であり、黄金はその地上の化身だった。伝説によれば、このバラはあるドイツの育...「インカ」マチュピチュの遺跡で見た太陽神殿の輝き文字数:2631